日射遮蔽を考える 〜夏の暑さを建物の外で止める〜



強い日差しが室内に入ると、エアコンの効きが悪くなり、冷房費も増加します。奄美のような日射の強い地域では、「断熱」だけでなく「遮熱」「日射遮蔽」を重視することで、快適で省エネな暮らしを実現できます。
今回は、代表的な日射遮蔽の方法と、おすすめの可動ルーバー雨戸についてご紹介します。



日射遮蔽とは?


「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」とは、太陽からの熱エネルギーを建物の外側で遮る工夫のこと。断熱材は建物内部に熱が入った後の対策ですが、遮蔽は外部で熱を止めるという考え方です。



  • 夏:直射日光を遮る → 室温上昇を防ぎ、冷房負荷を軽減

  • 冬:低い角度の日差しを取り込み、自然な暖房効果を活用



主な日射遮蔽部材とその特徴

① 庇(ひさし)で日射をコントロール


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庇は最も基本的かつ効果的な遮蔽方法です。南面に設置すれば、夏の高い日射を遮りつつ、冬の低い日射を取り入れられます。



  • 推奨出幅:600〜900mm

  • 素材:アルミ・ガルバリウム・木製など

  • メリット:デザイン性・耐久性・メンテナンス性に優れる


軒の出を設計に組み込むことで、自然の力を活かしたパッシブデザインが可能です。


② シェード(日よけ)で柔軟に対応



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外付けシェードは後付けが容易でコストも控えめ。ロールアップ式や固定タイプなど種類が豊富で、季節や天候に応じて調整できます。


室内カーテンよりも、外で遮るほうが遮熱効果は3倍以上とも言われます。


③ 外付ブラインドで光と風をコントロール



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羽角度を変えることで、採光・通風・プライバシーを自在にコントロールできます。欧州では一般的な設備で、日本でもZEH住宅など高性能住宅に採用が増えています。



  • 遮熱性能が非常に高い

  • 自動制御・スマート連動も可能

  • 外観デザインにも高級感を演出

④ オーニング(可動式ひさし)で快適な屋外空間を



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オーニングは手動または電動で開閉できる可動式の庇。窓際やウッドデッキの上などに取り付ければ、日除け・雨除け・くつろぎスペースを兼ね備えた快適空間をつくれます。



  • 外観にアクセントを加えるデザイン性

  • 紫外線・急な雨を防ぐ実用性

  • 電動モデルならボタンひとつで開閉



おすすめ!可動ルーバー雨戸



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通常の雨戸に角度調整式の羽板(ルーバー)を組み合わせた「可動ルーバー雨戸」。南国の強い日差しにも、台風時の安全性にも優れた万能アイテムです。


主な特徴



  • 羽角度を調整して日射と通風を自在にコントロール

  • 雨戸を閉めたまま風を通せる

  • 防犯性・プライバシー性も高い


おすすめ製品



  • LIXIL「可動ルーバー雨戸」


奄美のように強い日射・高湿度・台風リスクがある地域に非常に適しています。



まとめ:熱は「外」で止める家づくりを


「断熱」は建物内で熱を防ぐ手段ですが、「遮蔽」は熱を建物に入れないための第一防衛ラインです。庇・シェード・外付ブラインド・可動ルーバー雨戸などを敷地条件や方位に合わせて組み合わせることで、エアコンに頼りすぎない快適で経済的な暮らしを実現できます。



  

最後に


エコサポート奄美では、地域特性に合った「遮熱・通風・断熱設計」をご提案しています。日射遮蔽の工夫は、見た目以上に快適性と光熱費の両方に直結します。建築設計・リフォーム・ZEH相談など、お気軽にご相談ください。


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